シールド・トリガーとモンティ・ホール問題
むかしむかし、あるところにカミ神王子とコロコロカーくんがデュエルマスターズで遊んでいました。
カミ神王子は何らかの方法を使って、3枚残っているシールドのうち2枚がシールド・トリガー(以降S・トリガー)であり、残りの1枚がS・トリガーではないことを知っていました。
カミ神王子は3枚のシールドのうち、1枚をブレイクしようとしました。
しかし、コロコロカーくんは、カミ神王子が選択したシールドではない1枚をめくってしまいました。
(コロコロカーくんは、シールドゾーンのシールド・トリガーの位置を知っていて、故意にシールド・トリガーをめくりました)
コロコロカーくん「シールドトリガー発動!デーモンハンド!」
カミ神王子「ちょっと待った。」
コロコロカーくんはS・トリガーを使おうとしましたが
カミ神王子が指摘し、コロコロカーくんはめくったS・トリガーをシールドゾーンに戻すことになりました。
カミ神王子はコロコロカーくんがめくってしまったシールド以外の残り2枚のシールドからシールドを再選択するか悩みました。
Q. このとき、一番初めにカミ神王子が選択していたシールドをブレイクするか、
それとも選び直して別のシールドを直すかどちらが良いでしょうか?
王子「3枚中、1枚だけS・トリガーじゃないことがわかっているね〜。」
カーくん「僕がS・トリガーのシールドを1枚間違えて開いちゃった・・・。」
王子「じゃあ、残り2枚はS・トリガーが1枚、S・トリガーではないのがそれぞれ1枚だから、」
カーくん「うん。うん。」
王子「僕が初めにブレイクしようとしたシールドをブレイクしても、選びなおして残り1枚をブレイクしても同じ確率じゃない?」
カーくん「・・・。(考え込む)」
王子「どちらかがトリガーで、どちらかがトリガーじゃないから確率はどちらも同じ1/2で50%だ!」
デュエマの達人D「それは違うよ!」
王子&カーくん「え!?」
デュエマ達人D「選びなおしたほうが、はじめに選択したシールドをブレイクするよりも安全だよ!」
カーくん「じゃあ、どれくらい確率は変わるの?」
達人D「 選びなおしたら、S・トリガーである確率が半分になるんだ!! 」
カーくん「具体的にはどんな確率になるの?計算手順も教えて。」
達人D「よかろうに。
ブレイクするシールドを変えなければS・トリガーではない確率が1/3 (約33%)
ブレイクするシールドを変えればS・トリガーではない確率は2/3(約67%)になるよ。」
王子「えー!?1/2じゃないの?」
達人D「解説するよ。便宜的にS・トリガーじゃないことを"not・Sトリガー"と呼んで、」
達人D「こんな感じで左からシールドをA、B、Cと名付けるよ。」
達人D「そして、AとCにS・トリガー、Bにnot S・トリガーが埋まっていることを考えるよ。まずは、カミ神王子が初めにブレイクしようとしたシールドを変えない場合、not・Sトリガーである確率を求めるよ。」
達人D「カミ神王子が初めにBのシールドをブレイクしようとすると、その後シールドを変えないからnot・Sトリガーだよね。
3枚のうちnot・Sトリガーが1枚だから、確率は1/3となるよ。
そして、今回はブレイクするシールドを変えないからnot・Sトリガーであるのはこの1パターンだけだよ。
よって、カミ神王子が初めにブレイクしようとしたシールドを変えない場合、not・Sトリガーである確率は1/3だよ。
次に、カミ神王子が初めにブレイクしようとしたシールドを変える場合、not・Sトリガーである確率を求めるよ。
次の2つのパターンがあるよ。
( i )カミ神王子が初めにAをブレイクしようとする。
( ii )カミ神王子が初めにCをブレイクしようとする。」
達人D「( i )のとき、コロコロカーくんはS・トリガーであるCを必ずめくってしまうので、」
達人D「王子がブレイクするシールドを変えれば、
not・SトリガーであるBをブレイクするよ。
シールド3枚のうちnot・Sトリガーが1枚だから、確率は1/3となるよ。」
達人D「( ii )のとき、コロコロカーくんはS・トリガーであるAを必ずめくってしまうので、」
達人D「王子がブレイクするシールドを変えれば、not・SトリガーであるBをブレイクするよ。
シールド3枚のうちnot・Sトリガーが1枚だから、確率は1/3となるよ。
よって、( i ), ( ii )の2パターンがあるから、
カミ神王子が初めにブレイクしようとしたシールドを変える場合、not・Sトリガーである確率は
1/3+1/3=2/3となるよ。」
カミ神王子「なるほど!シールドを変えるか変えないかの単純な二択問題と思い込んでいたから確率を1/2と間違えたんだ。」
コロコロカーくん「でもさ、カミ神王子は、どうやって3枚中2枚がS・トリガーって分かっていたの?」
達人&筆者「」
*この物語はフィクションです。
*彼らはカジュアルに遊んでいます。
あとがき
なんとも直感とズレてしまう問題でした。
http://dmpfpark.seesaa.net/category/22343372-1.html
書き上げた後ググったら、先人たちによってdmブログの記事がありました。つまり、二番煎じです。
ハンデスのほうが一応、現実にあり得るケースかもしれません。
また、コロコロカーくんが故意に選択されたシールドではない、Sトリガーであるシールドを選ぶ行為は完全にOUTです。
カミ神王子が初めにブレイク選択したシールドを変えちゃうあたりもルール的にまずいですね。
実は、必ずコロコロカーくんがS・トリガーのシールドをめくってしまうという前提条件がこのモンティホール問題のポイントです。
参考
モンティ・ホール問題参考:
analytics-notty.tech
ほぼここの記事の解説を引用し(パクリ)ました。
モンティ・ホール問題は有名なのでググればいろんな解説が読めます。面白いのでぜひぜひ。
条件付き確率で考えると計算がわかりやすいです。
直観的にはシールドの枚数を増やすとわかりやすいみたいです。